口腔外科とは

歯医者さんの用語解説

口腔外科とは

NOVEMBER 10,2017
口腔外科とは

 口腔(こうくう・こうこう:口のなか)、顎(あご)、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を専門的に扱う診療科です。親知らずの抜歯やインプラント、癌など、口の中の外科的な処置を行います。交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症ならびに唾液腺疾患などの外科的疾患のほかにも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます。
この領域の異常は、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて審美的な障害も生じます。治療により口腔・顎・顔面全体の形態や機能が回復させて、普段の生活を送っていただく。そのお手伝いをするのが口腔外科です。

一般的にはあまりなじみのない口腔外科。虫歯や歯周病の治療を行う一般歯科でも抜歯は行いますが、親知らずの抜歯を行う場合、口腔外科を紹介されることが多くあります。
 
 

■親知らずを口腔外科で抜く判断基準
 
1.かかりつけの歯医者で親知らず抜歯を行なっていない場合
 かかりつけの歯医者で親知らずの抜歯を行なっていない場合は口腔外科に紹介してもらいます。
歯医者の方針によって親知らずの抜歯を行っていないところや、難しい抜歯だけを口腔外科に依頼しているところもあります。

 
2.親知らずが顎の神経に近接している場合
 下の親知らずの近くには大きな神経と血管が入っている下顎管(かがくかん)というものがあります。親知らずの抜歯の際、下顎管に傷がついてしまうと出血が止まらなかったり、麻痺が残ってしまうことがあります。親知らずが下顎管に近接している場合は口腔外科で抜歯をした方がその後の対応を迅速に行うことができます。
 
3.親知らずが顎の骨の深くにある場合
 親知らずが顎の骨の深くにある場合は口腔外科での抜歯をおすすめします。
このような親知らずを抜歯するには親知らずの周りの骨を大きく削る必要があるため、歯後に腫れや痛みが出る可能性が高くなるからです。
親知らず

 
4.出血が止まりにくいなど体に病気がある場合
 糖尿病や高血圧、骨粗しょう症、癌など、親知らずを抜歯する際に全身的な管理が必要な場合は口腔外科で抜歯した方が良いでしょう。体の症状が重篤な場合は親知らずの抜歯自体ができないことがあります。医科の主治医に確認の上、抜歯が可能かどうかの判断をする必要があります。
 
 
 口の中の事だけれど、どこで診てもらえばいいか分からないという様な症状がありましたら、一度、近隣や掛かりつけの歯科医にご相談ください。処置ができる場合や、口腔外科医をご紹介するなどの方法をご紹介いたします。
男性歯科医
 
 
 





おすすめの記事

歯医者さんの用語解説

口腔外科とは

 口腔(こうくう・こうこう:口のなか)、顎(あご)、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を専門的に扱う診療科です。親知らずの抜歯やインプラント、癌など、口の中の外科的な処置を行いま...

NOVEMBER 10,2017
歯医者さんの用語解説

「カチカチ噛んでください」で噛む紙は?

 詰め物や被せ物をした時に、セロファンの様なものを口に入れて「カチカチ噛んでください」と言われることがあると思います。 この紙の事を咬合紙(こうごうし)と言います。色は、赤・青・緑・黒などの色があり...

NOVEMBER 10,2017
歯医者さんの用語解説

検診でよく聞く「C1」「C2」とは?

 学校や歯科での検診の際に、「C1、C2……」と医師が言っているのを聞いたことがありませんか? これは「Caries(カリエス)=虫歯」の“進行度合い”を示しています。 Cの後ろにつく数字は0から4...

SEPTEMBER 15,2017
歯医者さんの用語解説

マウスガード・ナイトガード・マウスピース・シーネ

 マウスガード・ナイトガード・マウスピース・シーネ・スプリントという言葉をご存知でしょうか? 言葉の感じから“何かを守るもの”であることはお察しいただけると思います。 明確に定義づけがされておらず...

SEPTEMBER 15,2017
歯医者さんの用語解説

よく聞く『歯周ポケット』とは?

歯の周りには歯肉溝という溝があります。 この溝は健康な状態の時でも2~3mmあります。これが歯周ポケットです。健康な時は歯にぴったりくっついていて細菌の侵入を防いでいますが、歯茎に細菌が増えてくると歯...

SEPTEMBER 15,2017
歯医者さんの用語解説

仮歯・仮詰

 虫歯の治療などで歯を削った時などに、最終的な被せものが入るまでつけておく仮の歯の事を仮歯と言います。これは治療の度につけはずしをするため、しっかりと固定するような強力な接着剤は使用しません。そのため...

SEPTEMBER 15,2017
歯医者さんの用語解説

コア―神経を取った後の土台

 虫歯が進行するなどして神経を取った場合、その歯の削り具合によって修復方法が異なります。穴が小さい場合は詰め物で済みますが、削った部分が大きく、詰め物ではなく“クラウン”という被せ物で修復する際、歯を...

MARCH 14,2017
歯医者さんの用語解説

ブリッジ治療とは?

 ブリッジとは、抜歯した後、前後の歯を削って橋のようにつなげる方法です。 抜歯をするとそこには歯の隙間ができます。そのままにしてしまうと周りの歯が動いて噛み合わせが悪くなったり、抜歯した部分では噛み...

MARCH 14,2017
歯医者さんの用語解説

初期虫歯

 虫歯の治療というと、大体の方が“削るもの”だとお思いではないでしょうか? しかし、できたばかりの小さな虫歯は削らずに治すことができるのです。 歯の表面が白くなってきたところは「脱灰」、溝が黒...

MARCH 14,2017
歯医者さんの用語解説

二次カリエス

 虫歯を治療して被せた銀歯の下が痛む、という経験はありませんか? 知覚過敏が原因の場合もありますが、治療してから時間の経っている銀歯の場合、『二次カリエス』かもしれません。 二次カリエスとは、虫...

NOVEMBER 17,2016




Copyright © 2024 Hiruma dental clinic Co.,Ltd. All Rights Reserved.